院長のコラム

2007年08月01日 ”尿管がん”という病気について

 とてもいろいろなヒット曲を作詞された、作詞家の阿久悠さんが亡くなられました。僕自身、非常に残念です。
尿管がんでした。一般には、あまり耳にしたことがない病気と思います。
 少し、ご説明します。
 

 尿管というのは、体の位置は、腎臓と膀胱の間をつなぐ、細い管で、左右、2本あります。
そして、その尿管の内面は、「移行上皮」という粘膜で覆われていて、おしっこを溜める膀胱と同じです。
つまり、”膀胱がん”と”尿管がん”は、ほとんど同じ種類なのです。
 尿管は壁は、すごく薄く、一方、膀胱の壁は、ぶ厚く、これは筋層が厚いためです。このことから、同じ”がん”ができたとしても、”尿管がん”の方が、やっかいになるのです。
 と、こわいお話をしましたが、注意点を申し上げます・・・
 症状としては、一般的に、血尿が主となります。また、腰痛や発熱などの症状が、伴うこともあります。もし、気になることがありましたら、泌尿器科専門医と相談するのが、一番よいと思います。